ウキフカセ釣りに使われるロッド(磯竿)には、魚が掛かったときの引き味を十分楽しめるフィーリングが求められます。ここでは、海釣り初心者向けにウキフカセ釣りでよく使われる磯竿(ロッド)の選び方やロッドケース・ロッドベルトなどの関連グッズについて説明しています。
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竿の外側に道糸用のガイド(輪)が数箇所付いていて、そのガイドの中に道糸を通してセットするタイプです。竿は太さの違う4〜7本程度のパーツから出来ており、それらを伸ばして長くします。
材質はカーボンが主流で電気をよく通します。渓流釣りなどで誤って竿が高圧線に触れて感電死したと言うニュースを聞いたことがあるかと思いますが、このためです。
幸い、磯や防波堤などには高圧線はありませんが、雷が近付いて来ると竿を持っている手がピリピリすることがあります。こんな時は、雷がまだ遠くても早めに避難しましょう。ほとんどの釣り場はまわりに何もないはずですから。
竿の一番細い先端を"穂先"と言います。曲げには比較的強いのですが、非常にデリケートで折れやすいので、取扱いには細心の注意をして下さい。穂先のガイドが当然一番小さい輪ですので、道糸との摩擦抵抗をよく受けます。特に、ウキ止め用の糸結びが大き過ぎると道糸の出が悪くなり、竿を振り込んだときにかなりのストレスを感じます。
どの竿でも中は空洞になっていますが、その空洞に道糸を通してセットするタイプが中通し(インナーライン)竿です。外側にはガイドがなく見た目はスッキリしています。
風が強くても穂先の糸絡みがほとんどなく雨の日に道糸が竿にベタ着くこともないので操作性がバツグンで、出始めの頃は大ブレークしました。
しかし、最近は再びガイド式に戻って来ているようです。竿の内壁と道糸との摩擦抵抗が外ガイドタイプと比べて圧倒的大きいので、振り込んだときのラインの出方にストレスを感じるのが一番の要因でしょうか?
しかしながら最近の中通し竿はかなり改良されて来ているようで、細くてよくしなるものも出て来ているので試す価値があるとは思いますが、どうなのでしょうか?
クージーは昔の中通し竿しか持っていないので、もっぱら予備用になってしまい出番があまりありません。
海のそばに住んでいれば、仕事前にちょっと・・とか仕事が終わって暗くなるまで・・とか、うらやましい釣りが出来るでしょう。でもクージーみたいに1〜2時間、ときには3時間ほど車で移動するような遠征組は、『せっかく来たんだから一日中目一杯釣りしたい!』と思うはず。従って、6時間とか8時間以上はざらです。
当然その時間のほとんどは竿を持つようになります。もうわかりましたね。そう、竿は軽いに越したことはありません。長時間持っていても疲れないことが一番のポイントです。
ちなみに、重さの目安ですが、クージーの経験から言えば170g以下、出来れば160g以下をオススメします。
リールを竿に付けっ放しで保管するズボラな人はそうそういないと思います。大切な竿やリールです。海水に濡れなくても潮風に当たれば塩分が付着してしまいます。釣行後は外して、付着した塩分をていねいに洗い流すことが長持ちさせるコツです。
また、竿やリールは釣り場のコンディションで付け替えもよくします。従って、リールを取り付ける金具は作りのしっかりしたものを選びたいものです。一般的に、お値段が高くなれば金具類はそれなりにしっかりしたものになります。
足場のよい堤防ではあまり気になりませんが、磯場で足場が安定した釣り座で釣ろうとすると、釣り座が波打ち際より離れてしまうことがよくあります。
また、仕掛けを遠投する場合は竿のしなりを利用して振り込みますので、長いに越したことはありません。
従って、比較的長めの竿を選ぶようにしたいものです。しかし、長過ぎるのも問題で扱いやすさも考慮すると、男性だったら5.3mあたりが無難かと思います。ウキ釣りでは一般的に多く使われている長さです。また、女性でしたら4m程度のやや短い竿がいいと思います。
極端な話、条件さえ整えばどんな竿でもクロダイは釣れます。しかし、大物が掛かったときのやり取りを楽しむのは、釣り本来の醍醐味です。
一方、仕掛けを流しながら微妙なアタリ(魚が付け餌を食うこと)を見分ける繊細さも必要です。そうした相反するシチュエーションを実現させるには、細くて強靭な竿が必要になります。
したがって、しなりはやや胴(竿の中央付近)に掛かって来る軟らかめの調子で、胴調子と呼ばれる竿が一般的です。大物を掛けると満月状態になるほど胴に乗って来る竿が好まれます。
ちなみにメジナ用の竿は、魚の動きを敏感に察知して根に潜られない竿さばきが必要になるため、曲がりが穂先に近い先調子と呼ばれる竿が一般的です。
竿の太さを表すのには"号"を使います。数値が大きいほど太くなります。この数値は、適合ハリスの下限を表しています。つまり、その竿で使える一番細いハリスの号数を示しています。これ以上細いハリスを使うと、魚がヒットしたときに切れてしまう可能性が大きいと言うことです。
まっ、ベテランはあまり気にしていないようですが。。。クロダイで多様されるのは、1号〜1.5号あたりでしょうか。
これから釣りを始めようとする方は、大物を掛けたときにも扱いやすい1.5号もしくは1.2号のやや硬めの竿をお勧めします。初めから軟らかい竿を使うと何かとライントラブルが絶えません。
しばらく使って釣りに慣れて来たら、魚の引きを楽しめる細めの竿に切り替えるようにしたらいいと思います。また、『クロダイ用』の表示に拘る必要はありません。胴調子の磯竿であれば問題ありません。
表示は、『1-5.3』のように表します。この場合、5.3mの1号竿となります。
『高いから魚がよく釣れる』とか『安いのはダメ』とかは決してありません。竿はあくまでも道具に過ぎません。慣れない高級竿より使い込んだ安竿の方が、トラブルやストレスもなく釣果が上がると言うものです。
でも、安過ぎるのも考え物で糸絡みとか糸のベタ付きとか使い勝手がよくありません。中クラス、出来れば『中の上』あたりを選びたいものです。魚とのやり取りが楽しめるのでさほど飽きが来ず長く使えるはずです。
初心者におススメ、磯や堤防のクロダイ・メジナをはじめ青物にも対応
基本的に釣り竿はターゲットが同じであれば1本で済みますが、穂先を折ってしまったとかガイドが外れたとかのトラブルもよくあります。さっさと諦めて帰れる人ならいいのですが、クージーのように遠方から時間を掛けて行くような人はそうも行きません。
また、その日の状況に応じてターゲットを替える場合(例えばウキ釣りとちょい投げとか)数種類の竿が必要となります。
そんな時にはロッドケースがあると便利です。予備竿が数本とタモ柄が一つに収納出来るので見た目もスマートです。特に磯場では竿に傷が付きやすいので必需品です。折りたたみタモやコマセミキサー・ヒシャクなども収納できる収納ポケットが付いているものがお勧めです。
ちなみに、クージーの一押しはシマノ XT RC-122Q 135Rです。収納性バツグンのロッドケースです。(下の写真のものとは違います)
竿2本とタモ柄くらいならロッドベルトを上下2箇所に巻いてまとめる方法もあります。堤防ならこれで十分です。安いですし案外スタイリッシュですよ。
<釣り後のロッドのお手入れ方法>
海釣りから帰ってもロッドはロッドケースに入れたまま・・な〜んて人いませんか?
高価で大事なロッド、いつの間にかガイドにサビが発生していた・・ではショックですよね。
毎回ちゃんとケアしていれば寿命は格段に延びるし、次回の釣行も気分よく出来ると言うもの。
ケアと言ってもその方法はいたって簡単、お湯で洗い流すだけです。
海釣りのあとは塩分やコマセなどの汚れが付いているので、これをお湯で洗い流します。特に、ロッドの内部までシャワーでしっかり洗い流すことが重要です。
あとは、水分をしっかり拭き取り陰干し乾燥します。
最後に、ロッドコーティング剤を塗っておけばキレイな状態をキープ出来てオススメです。