ウキの選び方とウキ止めの作り方
ウキフカセ釣りのウキにはいろいろな種類があり何を使ったらいいのか?迷ってしまいます。ここでは、海釣り初心者向けにウキ釣りに使うウキの選び方やウキ止めの作り方などを説明しています。
ウキ(ウキフカセ)釣りに使われるウキは円錐ウキが主流
ウキ(フカセ)釣りの面白さは何と言っても"ウキ"そのものにあります。
ずっとウキを見つめそのウキの挙動の違いでアワセのタイミングを計り釣り上げる。魚がサシエを食った瞬間にスパッと沈む(消し込む)場合もあれば、モゾモゾしてなかなか沈まない場合もあります。自分の思い通りに釣れたときは、何物にも代え難い嬉しさがあります。
クロダイ釣りでは、大別して円錐ウキと棒ウキ(立ちウキ)が使われています。以前はウキに出る微妙なアタリを逃さない感度の良さから棒ウキが多かったようですが、今は円錐ウキが主流となっています。
これは、かなり波気のあるフィールドでもクロダイを狙うようになって来たためで、棒ウキは波乗りがよくないのがデメリットだからです。したがって、ここではクージーが好んで使っている円錐型のウキについて説明します。
円錐ウキは、その形状から一般にどんぐりウキとも呼ばれています。木で出来ており、浮力を調整する鉛が埋め込まれています。同じ素材と大きさなら、例えば3Bより2Bの方が重くなりますが浮力は小さくなります。ガン玉の表示とは逆ですね。
また、海面に浮かんでいるときにも目立つように表面がカラフルに塗装されています。一般にお値段の高いものは塗装が丈夫で、岩場や堤防のコンクリートに当たっても剥がれ難く長持ちするようです。また、浮力も厳密に管理されているようです。
クージーが今まで釣り歩いた限りでは、このどんぐりウキを使っている人が圧倒的に多いです。感度が良く波乗りも良く遠投性があり海面でもよく目立つところが人気の理由でしょうか?
また、扱いやすくライントラブルが比較的少ないのも特徴です。更に、携帯性がよくフローティングベストのポケットに10〜20個入れておけるのもメリットです。
真ん中に穴が開いており(中通し構造)、そこにラインを通してセットします。
写真はクージーのお気に入り アウラAceRX です。コスパが良く3個までならメール便対応なので超オススメです。
ウキ(ウキフカセ)釣りの釣果を左右する円錐ウキの選び方
同じ円錐ウキでも、色や形状や大きさの違ういろいろなものが売られています。オモリ負荷も、3号の重いオモリを使うことの出来るものから0号とか00号のようなジンタンシズ(極小ガン玉)でも浮かないものまで、様々なものがあります。
円錐ウキの色の選び方
これは言うまでもなく、波気のある海の中や遠投したときでもハッキリ見える色がベストです。経験から言うと、赤系統で赤とかオレンジとかがいいですね。黄色も一見良さそうですが、やや見づらくなります。店頭での見た目ではなく、海の中をイメージして選ぶようにして下さい。
円錐ウキの形状の選び方
ウキの形状は、おおざっぱに言うと、細長いものほど感度が上がりますが波に乗りにくくなります。逆に、丸っぽくなるほど波には乗りますが水の抵抗が増えるので感度がやや劣ってしまいます。
しかし、初めの内はあまり気にせずもっとも一般的な上ぶくれの卵型をお勧めします。扱いやすさの点で、感度よりも波乗りのよいウキの方が無難かと思います。
円錐ウキのオモリ負荷の選び方
ウキは水面ギリギリに浮かせる、つまりウキの頭が水面と同じか少し水面下で浮いている状態がベストです。魚が餌を食ったときの水の抵抗を極力押さえるためです。魚に違和感を感じさせないことが大事です。クロダイは警戒心の強い魚で、違和感を感じるとせっかくくわえた餌を離してしまいます。
そこで、ウキのオモリ負荷の選択が重要になります。とは言っても、ウキありきではなく、タナや潮の流れ具合でおおよその仕掛けが出来ますから、その仕掛けに、ウキのオモリ負荷を風や波気を勘案して合わせるようにします。
例えば、タナが比較的浅く凪のようなときは、ハリスにはガン玉を打つ必要がないので、
オモリ負荷が小さいウキを選ぶようにします。逆に、流れがある場合はサシエをタナに確実に届けるために、ハリスにガン玉を数箇所打ったり水中ウキを使うようになりますので、仕掛けが重くなる分オモリ負荷の大きいウキを選びます。
オモリ負荷とは?
オモリ負荷とは、そのウキがどれくらいの浮力を持っているのかをガン玉のサイズで表したものです。例えば、『オモリ負荷が3Bと表示されたウキなら、3Bのガン玉まで付けても浮きます』と言うことです。
しかし、オモリ負荷はメーカーによって定義が曖昧なので注意が必要です。したがって、同じ仕掛けと同じオモリ負荷表示でも、メーカーによってウキの浮き方が違って来ますのでガン玉で調整が必要です。
また、同じメーカーでもオモリ負荷にバラツキがある場合があります。多少高くても信頼出来るメーカーのものを使うようにしたいですね。
初心者におすすめのオモリ負荷は?
仕掛けは軽い方がサシエを自然に落とし込めますので、魚に違和感を感じさせません。また、オモリ負荷も小さくなりアタリも明確になります。
しかし、初心者の場合、いきなり軽い仕掛けにすると潮の状況によってはサシエがタナまで届かない可能性があります。サシエが浮いたままでは、いくらやっても釣れる確立は上がりません。
で、初めはオモリ負荷の重い2B〜3Bあたりをお勧めします。当然重めの仕掛けとなり、確実にタナまでサシエを届けることが出来ます。仕掛けの流し方やタナへの送り方に慣れて来たら、徐々に軽いのにチャレンジして行くのがいいと思います。
ウキ止めの作り方
ウキフカセ釣りの仕掛けには遊動式と固定式がありますが、一般的には遊動式が使われています。ウキ止めを上下させることでウキ下(ウキからハリまで)の長さ(=タナ)を簡単に設定出来るのが最大の特徴です。
そのウキ止めは次のようにして作ります。尚、結ぶことによって結び目の強度が落ちないよう、結ぶ前に必ず糸を舐めて下さい。また、結び目は糸がキレイに並ぶようにします。そうしないと、ほどけたり強度が落ちる可能性があります。
@道糸とウキ止め糸(15cm程度)
を重ねる
Aウキ止め糸で輪を作る
Bその輪にウキ止め糸の端を
4〜5回通す
C糸の両端を引っ張り結び
余分な糸を切る
余分な糸を長く残すとそれが竿のガイドとの抵抗となり糸の出が悪くなりますので、必要最小限にまで切り詰めるようにします。
水中ウキと電気ウキ
水中ウキ
水中ウキは、その名の通り海中で沈むように内臓のオモリが調節されています。したがって、どんぐりウキの浮力を調整するガン玉(オモリ)の代わりに使いますので、2個使いとなります。
海中の潮の流れによりサシエが浮いてしまうような場合に、海中の潮の受け(抵抗)をよくしてサシエをタナに届くようにするためです。表層の潮の流れと海中の潮の流れが違う、いわゆる二枚潮の場合の対策として使います。
電気ウキ
夜釣り用のウキです。ウキの上下(写真の赤い部分と黒い部分)が外れて、中に細い電池(写真右)とLEDライトが内蔵されています。あまり種類はありませんが、夜はそれだけで魚の警戒心が薄れますので昼間ほどウキにこだわる必要はありません。
暗くなってもコマセが残っているのでもう少しやりたい・・な〜んてときもたまにあります。夜釣りをしない人でも用意しておくと安心ですね。